子供の時 暗くなるまで遊んだグランド
サッカーを始めてからはずっとボールを蹴ってた
坂ばかりの街だから校舎から石段を降りてグランドに 中学生になっても高校生になってもこのグランドに行くと気持ちが落ち着いてた
大好きな場所だから好きになった人とは必ず一緒に行き思い出話を必ずして
大学生の時は東京から彼女を連れて来て…
何人かと一緒に行ったけど…
あなたともちろん行ったし凄く喜んでくれたね
「この場所凄い好き!」
そんな言葉が嬉しかった
運命の人だとお互い思ってたけど間違ってた
でも別れたことは間違ってなかった
お互い家族を持ち幸せで毎日忙しく生活してたもんね
俺よりイケメンの旦那には少し複雑だけど昔から面食いだったと納得させて
あなたのこと思い出すことは少なくなったけど
あの時あのグランドであなたが言った言葉はずっと忘れなかった「もし別れてもこの場所に来たら会えるかもね…だってこの場所あなた好きだから、それで本当に会えたら運命の人なんだよ」
その言葉が頭がずっと離れていなかったから
あなたと別れて始めてあのグランドに行ってみた
少し整備をされてたけどあんまり変わってない
あなたと話したことが鮮明に浮かんできた
お父さんが大好きなあなたは俺を早く紹介したいと話してた
あなたは本当は保母さんになりたかったこと
あなたの大失恋した話
いっぱい話したね
涙が出てきた
もう一度この場所で話したいと思った
でももう無理なんだね
あなたがこの場所にいつも来てたことを聞いたよ
あなたの親友から葬祭場の駐車場で呼び止められて
俺はこの場所に来ることから逃げてたんだ
あなたは…
…もし別れてもこの場所に来たら会えるかもね…だってこの場所あなた好きだから、それで本当に会えたら運命の人なんだよ…