クリスマス 寒空の花火





わたしの地元は観光地 
温泉が有名で外国人旅行者も多い
街の所々で白い湯気が・・
生まれて物心がついたときからこの光景が普通だったから
大学で状況した時にまず知ったのは普通は街に湯気が立っていないことと温泉が貴重ことなんだってこと
そして・・クリスマスに花火が打ち上げられないこと
夏に花火大会があるのは普通だが・・
冬・・そうクリスマスに花火大会があることは地元の常識で東京では非常識だってこと
冬の花火は気温が低く空気が澄んで夏より綺麗なんです
夏はかき氷やビールで花火を見て
冬は暖かい食べ物とホットコーヒー
夏は浴衣
冬はダウンジャケットにニット帽など
恋人や友達と見る花火
年に2回の花火を楽しみにしてた
花火は何回も見たけどあなたと見た24歳の冬に見た花火は忘れられない・・
あなたは会社の先輩
ずっと憧れてた先輩
でも彼女がいて結婚するって噂も聞いてた・・
でも諦められなくて仕事の相談にのってほしいとか理由をつけてメールや電話を・・
あなたもやさしくて親身になって相談にのってくれて・・
本当は仕事なんてどうでもよかったのに・・ごめんなさい
何回の会ってくれたの・・すごく嬉しくて
足が綺麗なんだからスカートの方が似合うよ・・
髪がショートのわたしに長い髪が似合うんじゃないって言われて一生懸命伸ばしたり・・
一般的には「二股」だったのかも・・
出会って2年目の12月の始めにあなたから「この前話してた花火見に行こうよ」って
わたしの地元の冬の花火・・クリスマスの日
凄く嬉しく・・その夜泣いちゃった
当日は朝から凄く寒かった
でもわたしはそんな寒さより花火に一諸に行くことができる気持ちが強くて・・
朝からぽかぽか
そいて寒空の中二人で海岸にできた花火会場へ
同級生や先輩・後輩と軽く声を掛けられる
少し優越感・・
花火が始まって二人で「綺麗だね」って何回も言い合って・・
花火に光があなたの顔を照らし花火を見上げる横顔が凄く愛おしかった・・
厚手の手袋で強く握られた手の感触
本当に幸せは時間だった
でもあなたはその次の年に彼女と結婚・・
悲しかったけどあんとなくわかってた
それは花火が終わったとき・・
「来年も一諸に来たい・・でも来れない・・」
「ゴメン・・」
っ言って抱きしめてくれた
その時わかっての・・
だってあなたが泣いてたから・・
あの時何も言えなかったわたし
言えてたら変わってたかな・・
毎年・・わたしは旦那と娘と地元の花火を見に行くの
でも夏だけ・・
冬は「寒いから」って理由で行かない・・
本当は切なくなるから・・

あの時のことを思い出すから・・