わたしが通ったあなたの部屋
毎日あなたが帰ってくるのは待って
ごはんを食べて
実家暮らしのわたし
10時になったら帰る
休みの日はその部屋でゴロゴロ
出不精の二人はゴロゴロ
でも楽しかった
なんでもない日々
大切な日々・・だった
ちょうど3回目の夏が過ぎて
秋にはその部屋に行かなくなった
いや・・行けなくなった
突然の別れ
毎日通ってたからついつい仕事帰りに小田急線に乗ってしまう
あなたの部屋がある向ヶ丘遊園駅に向かって
多摩川を超えるともうすぐ・・
いつも多摩川を見ながら笑顔になってた
でも今は・・
「川崎は東京みたいなもんだよ」
あなたはいつもムキになってた
わたしが目白に住んでるからバカにしてるって・・
そんなことないのに・・
あなたが住んでたから凄く好きだった 川崎
でも今は訪れるとあなたの思い出ばかりで
現実と思い出が交錯して辛い
あなたの住んでた街
あなたが住んでた部屋
あなたからもらった部屋の鍵
もうあなたの部屋にその鍵を差しても開かない
あなたとの思い出の部屋
でも今は
ただの鍵のかかった部屋