夏になると父の実家によくついて行ってた
親戚や近所の人がいいっぱいいて騒がしくあまり居心地は良くなかった
正直楽しくないのである・・
あなたに会えること以外・・
あなたに会ったのは小学校高学年の頃
父の実家の近くに住む一つ年上のあなた・・
父の実家は農家で山の中にあり俗にいう田舎
自分もそんなに都会に住んでいないがあなたから見たら都会に住む男の子に見えたみたいで
色んなことを聞かれ色んなこと聞いた
色が白く少しふくよかで笑顔が可愛いあなた・・
シャイな年下の自分に
「ジュース飲む?」
「暑いからタオル持ってきてあげる」 などなど・・
中学3年生の時 いつものように父に実家に帰っていたとき
ある夜、あなたに祭りに誘われ行くことに・・
あなたは高校生になっており大人感が半端なくどこを見て話せばいいのか・・
ドキドキしてたら腕を組んできて・・
いい香りと腕にあたる柔らかい感触が・・
神社の提灯の灯りに照らされたあなたはとても綺麗だった・・
祭りも終わり二人で帰っているとあなたは来た道の違う道から帰ろうと・・
元々田舎だから脇道に入れば電灯も少なく薄暗い
少し歩くと自分の腕を離しあなたは立ち止まり・・
「彼氏ができたの」と小さな声
中学3年生の自分には理解不能な状況にでた言葉は「へー」
少し呆れたあなたは私に近づき・・
「だから最後のデート」言うと同時に自分の頬に手を添え唇を重ねてきた
硬直した自分にもう一度キスしてあなたは少し微笑んで走って帰って行った
胸が苦しく身体は熱く
電灯の少ない道をフラフラを帰ったことを今でも覚えている